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nfm2012

Author:nfm2012
NFMは、道北の森林・林業に携わる志ある若者をつなぎ、現行制度やフレームに縛られない道北の林業や森林利活用を研究し、実践していくことを目的としています。
 参加条件は、自分が所属している組織や参加者の所属する組織に関係なく話し合いができることのみです!!
 詳細の問い合わせ、もしくは参加希望の場合は、northforestmeeting *gmai.comまでお気軽にどうぞ。(お手数ですが、送信の場合はアドレスの*を@に変えて下さい。)

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第4回NFM開催結果報告
平成24年10月20日に、第4回NFMを開催しました。

今回のテーマは、「天然更新施業~掻き起こしの可能性」です。

伐採後、もしくは未立木地で更新を計画した場合、通常ならば苗木の「植込」を行いますが
苗木は造林の経費的に大きな部分を占めます。
コスト削減を考えるならば、初めからそこにある天然木の種子散布による天然更新に頼れば苗木代が必要ないわけですが、
道北地方には、ネマガリダケが林床に優先する場合が多く、せっかく種子から発芽した未生もネマガリに負けて消失していまうケースが多々あります。

しかし、北海道大学森林圏ステーション雨竜研究林では、
林床を覆うササを重機で取り除く「掻起こし」を実施する際に適度に上木を配置させ、
樹冠の下を掻起こす「樹冠下掻起し」や、ササと表土を取り除いた後に土壌の栄養分を還元するために施行地へ戻す「表土戻し」等のを実践し、
ネマガリダケに負けない天然更新を模索しているということで、その施業地を見学させてもらいました。

①表土戻し

IMG_4438-s.jpg
ササが優占する未立木地を平成16年にブルドーザーで表土を押し、
押した表土を1カ月間堆積して生育していた植生を枯死させた後に表土を戻した結果、
ダケカンバ主体の林地となったとのことです。

表土戻しを実施するポイントとしては、

  ・表土を剥ぐ際の厚さは10cm程度。
  ・施業の対象となる箇所は、重機が動くことができるくらいの穴以上。
  ・手間は、通常の掻起こしを実施する際の1.5倍程度。

見学した感想は

  ・ダケカバの成長の良さに驚いた。
  ・林床にそれほどササの植生が回復していなかった。

今後は、表土戻しを実施した際に多様な林相へ誘導するために播種することも考えているとの事でした。


②樹冠下地掻

ミズナラの場合、稚樹は樹冠の縁の方が活着が良く成長も良いとの事です。
そこで、平成18年にミズナラの樹冠の下をブルドーザーの排土板で地拵した結果を見学しました。
IMG_4504-s.jpg

IMG_4515-s.jpg

樹冠下地掻を実施する際のポイントは
  
  ・母樹に重機が寄りすぎると根を傷つけてしまうため、注意が必要。
  ・更新は母樹の豊凶に左右されるので、タイミングが難しい。


③ミズナラ種子の播種後造林地

平成16年に、レーキドーサで地拵した箇所へ157.2kg/haのミズナラ種子を播種した造林地です。
更新の目安としている調査方法を実際に実施する予定でしたが、落雷があまりにひどかったので早々に退散しました。

IMG_4501-s.jpg

雨竜演習林では、更新の目安を調べる調査として
造林地内で5mごとに1.5mの円形プロットを設定し、その中に生育している全個体の高さを測量しているとのことです。


④ミズナラ保存林

450m3/haの蓄積をほこるミズナラの天然林。
なぜ、このような高蓄積のミズナラ林が成林したのかは、謎とのことでした。

IMG_4449-s.jpg



次回、第5回NFMは平成25年2月末くらいにGPSとGISに焦点をあてて実施予定です。


開催結果 | 22:11:06 | トラックバック(0) | コメント(0)
第3回NFM開催結果報告
去る9月1日に第3回NFMを開催しました。

今回は、国有林の誘導伐実施箇所見学とiphon系アプリの林業への活用です。

午前中は、国有林宗谷森林管理署豊富森林事務所部内で実施されている誘導伐の現場を見学しました。
この現場の特徴は、下記の4点。

  ①伐採幅33m、残幅67mの帯状で伐採し、今後3段林の復層林へ誘導する。

  ②伐採と植付を一括発注している。(植付の一部はコンテナ苗)
   伐採の状況によっては、地拵の必要性が無いので、契約時には地拵を見込んでいない。

  ③伐採は、高性能林業機械(フォワーダ&ハーベスタ)で実施。
DSC_4418-s.jpg
   
  ④林地残材は、バイオマスとして集積し搬出
DSC_4415-s.jpg

DSC_4451-s.jpg
  

見学後の感想は、

①ハーベスタ・フォワーダシステムの誤解

 単純に高性能林業機械の仕組みを作業のみで考えると、

 伐倒・造材 → ハーベスタ
 集材 → フォワーダ
 土場巻立 → グラップル

 3台の機械・人員で足りることになるが、人件費を減らしたことだけで低コスト・高効率になるわけではない。
  
  ・地形(起伏)の問題 → 人力による伐倒が必要。
 
  ・植栽列間4mの問題 → 充分な作業スペースがないのでハーベスタの能力を活かせない。

  ・集材距離の問題 → 距離が長いと、フォワーダが先山と土場を行き来している間、ハーベスタやグラップ             ルに遊んでいる時間ができてしまう。
  
 
 上記のような問題点に加え、実は…
 ハーベスタよりも、人力で伐倒した方が作業が早い。
 また、ハーベスタで伐倒作業を行うと、故障のリスクが飛躍的に高まり、修繕機会の増加による作業中断や修繕費用が高くなる。
 ハーベスタは伐倒作業が付帯したプロセッサであり、造材作業をメインにした方が効率的。

 という事で、この現場では、

  ・伐倒  チェーンソー 5名
  ・木寄せ グラップル  2名
  ・造材  ハーベスタ  1名
  ・積込  グラップル  1名
  ・集材  フォワーダ  2名
  ・巻立  グラップル  2名

 で実施しており、最も熟練したオペレーターは、国有林での施業は保安林内の作業がほとんどであるため、木寄せの際にいかに巧みに木を引っ張るかによって、必要となる作業行為許可の量が全然違ってくる。(下手な人だと、木へ近寄るとき、木を引っ張るときなど、あらゆる場面で表土をめくってしまうので、その度作業許可が必要であったと指摘されてしまう。)ため木寄せ用グラップルに配置しているとの事でした。
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②機械化の功罪

 機械化・効率化による人員の削減は、直接 地域人口の減、林業就労者の減へと繋がっていくため下記のような問題が考えられる。
  
  ・就労者のモチベーション低下の懸念

  ・技術の継承への懸念

  ・山で自然を相手に仕事をしている、という意識の低下
  
 効率化のために林業そのものが衰退するという本末転倒な結果になりかねない可能性もあるので、機械・人力の作業バランスの適正化を模索する必要がある。


③森林作業道
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 森林作業道の作設 → 使用 → 事業後には、すでに森林作業道が壊れている。
 10年後(次回、間伐時)まで保つわけがない、というのが現場段階での共通した認識だが、検証結果が出るまで10年間は森林作業道を作り続けなければならないというジレンマがある。

 また、森林作業道を作設するまでのプロセスが国有林・一般民有林で違いすぎる。
作設までの一般民有林の続きの流れ
  ①事前チェックシートの提出(事業主体⇒道)
   添付書類(設計書、図面1(1/1000:作工物を記入)、図面2(1/5000:位置等を記入))

  ②現地確認(道⇒事業主体)
   線形、切盛土、作工物、延長その他の必要性等について、道の職員が現地検査を行う。

  ③事前チェックシートの承認(道⇒事業主体)

  ④※施工内容に変更が出た場合(線形の変更、延長の変更、作工物の変更等)

  ①~③の手続きを繰り返し、承認後に工事再開
 
  ⑤補助申請(延長、切土高、盛土量、作工物、路盤材等について出来高調書を作成)
 
  ⑥補助検査(上記について現地検査を行う)

 補助金を受けているので、一定程度の事務はやむを得ないが、「森林作業道」のコンセプトから言って、上記手続きは適正か疑問がある。

 国有林でも、一般民有林でも地域にあった施工方法を確立する必要があるのではないだろうか。


④列状間伐の誤解
 従来、列状間伐とは、多くの場合植栽列に対して行われるものと考えられてきたが、実際には伐採幅に対して行うものである。
 過去の造林地は、等高線に沿って植栽列が設定されていることが多いため、植栽列に対して列状間伐を行うと、伐採列は常に横断勾配を持つことになる。バックホウを水平な環境で使用するためには横断勾配をなくすために切土をする必要があり、土工量や間伐経費が増える。
 したがって、間伐は等高線に水平な森林作業道&等高線に垂直な集材路(伐開列)で行うのが正しい。


午後からは、場所を変えて「iphone系スマートフォンの林業への活用」を勉強しました。
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 現在、アプリで林業専用のものは少ないが、アウトドア用のものを転用することができる。そして、スマートフォンの中では林業に使えるアプリはiphon系が圧倒的に充実している。
 そして、無線LAN環境さえあれば、iPod touchの場合スマートフォンのような月額使用料を支払わずに済む。

①従来の測量機器とiphone系機器のコスト比較
 各種専用機
  ・クリノメータ 3万5千円
  ・GPS     3万円前後
  ・レーザー距離計 2万5千円

 これらが、例えばiPod touchを用いると
  ・iPod touch本体 2万5千円
  ・外付けGPS   1万円
  ・Hypsometer(樹高測定アプリ)350円
  ・seeLevel(クリノメーター用アプリ) 85円 
  ・iBitterlich(ビッターリッヒ調査用アプリ) 無料
  ・Photosynth(パノラマ撮影用アプリ) 無料
   等々
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②過信は禁物
 電池切れ・故障の際、代替するものが必要。
 リスク分散という観点では、専用機の方が良い。
 スマートフォンやiPod touchを公的に購入することが難しいので、個人負担となることが懸念されるため職場での主流とは なり得ない。

開催結果 | 22:01:16 | トラックバック(0) | コメント(0)
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